そのまま俺は梨絵を抱きしめる。


「俺、独占欲強すぎるかも…。」

「あたしもだから大丈夫だよ。」

「だってこのまま離したくねぇもん。」

「あたしも…
離れたくないよ…。」






そのまましばらく抱き合ったまま。

梨絵の香りが

梨絵の感触が

俺を支配していくような不思議な感覚。


『両想い』になると

『好き』のストッパーがきかなくなる。

『好き』の気持ちが溢れだして止まらない…




「梨絵…。」

「うん?」

「帰ろっか…。」

「うん。」

俺は梨絵を離した。

でもすぐ掴みたくなって、俺は梨絵の手を握った。


*久哉side END*