眩しくなるほどシャンデリアがキラキラと光輝く。





ガヤガヤと賑わう会場。





ボーイが忙しなく動き回る。





「はぁ〜……。」





酒臭い、香水臭い…ああ、酔いそうだ。





「顔色悪いぞ?」


「ああ…戸高さん。」





会場の隅の壁に体を預けてると、2つのグラスを持った戸高さんがやって来た。





「みんな元気だよな。女共を見ろよ、わっかり易いな。」





戸高さんの言う通り、女性社員は男性社員を数人で取り囲んでいる。





会場を見渡すとその光景ばかりだ。





パーティーが始まって1時間ほど過ぎた時だった。





煩すぎるほど賑わっていた会場が一気に鎮まりかえった。





会場の入口となる開けられた大きな扉から体格のいい男性、着物を完璧に着こなした貴婦人が入って来た。





間違いなく天宮会長とその夫人だった。





その後ろから社長とその奥様……………と葛城、さん。





葛城さんは背の低い少女と入って来た。





会長を知る社員は慌てるように頭を下げていく。