「最後のチャンスを君は逃した」


男は本棚に銃弾を撃ち込む。


ドンという音のあと
紙の焼け焦げるかすかな臭いを残して


本は二度と読めない姿になってしまった。



「君が子供を助ける気のないことは
よくわかった。



改心し元の生活に戻れるチャンスを
君は逃してしまったんだ。


仕方がない」