拳の力をゆるめて両手で頬をたたくと、 立ち上がってすぐさま机に向かう。 参考書とノートを広げ、にらめっこ。 心の中でカウントする。3…2…1… コンコン!! ほらね? 『はい。』 ガチャ! 「愛音ちゃん。お隣のおばさんから頂いたチョコ食べる…? って、まぁ!さっそくお勉強していたの? 偉いわぁ。じゃ、チョコ置いとくわね。」 パタンと静かにドアを閉めるとお母さんは出て行った。 ふぅ…と短いため息をついて椅子にもたれかかる。 定例行事、終了…