約束が全てじゃない。



そう思うのに、頭では思ってるのに。



どうして何だろう。



今でも約束を破った恭介が悪いって思うのは……。



確かにケータイ忘れたあたしも悪いかもしれない。



「琉莉ー、お腹空いてないの?」

「空いてない…。
疲れたから寝る…」

「お風呂はいりなさいよ」



もう疲れたよ…。



考えても考えても、恭介の事ばっかり。



どうしてこうもあたし達はうまくいかないんだろう。



仕事が忙しいから?



ただそれだけなの?



「はぁ…」



あたしは浴衣の帯をといた。