雪がとけたら



第一印象は、「かっこいい奴」だった。

すらっと高い身長に、端正な顔立ち。
短髪の黒髪が爽やかさを倍増させる。

あいつと同じ程ではなかったが、西も入学当初そうとう騒がれた口だ。

でもいざ話してみると、西は一風変わった奴だった。

背も高く、いかにも『バスケ部』的なイメージだったけど(後から西に、「背が高い=バスケ部はありきたりな偏見だ」と笑われた)、あいつが入部したのはバスケ部なんかじゃなかった。

多分大半の女子が、その部活にマネージャーの必要性がないことにがっくりきたと思う。

西は、文芸部に入部した。


本人曰く、「好きなだけ静かな場所で本が読めるから」らしい。

だったら図書館でいいじゃないかと思うが、「部活動としてそれを行うことが、優越感に浸れていい」と言う。


…やっぱり意味がわからない。



とにかく西は、人とは少し違うイメージだ。
沢山本を読んでいるからかもしれないけど、知識の幅が中学生離れしている。

精神年齢も他の奴らより高いから、話していて落ち着いた。

いちいち意味がわからない奴だけど、いい奴であることは否定できない。


なんだかんだ言って、西とはいつも一緒にいる。