雪がとけたら




……………

「見てあの子、超美少女なんだけど」

「なにあれ、本当に中学生?」

「うわぁ~、なんかモデルさんみたぁい…」



…僕等の行く中学校は、小学校よりはるかに学区が広かった。

つまり小学校では目立ってた奴でも、中学校に行くと霞んでしまう場合も多々あるわけで。


でもあいつは、変わらず有名人だった。

それどころか、小学生の頃よりも注目度が増している。

無理もない。ランドセルよりもセーラー服の方が、本来のあいつにずっと似合っているのだから。

僕はそんなあいつに、少しだけ壁を感じる様になっていた。


並んで歩くことは、もう出来ない。









…先にも言ったが、あいつは有名人だった。

でもあいつは、変わらずあいつだった。

人目も気にせず「雪ちゃん」と呼び、すらっと長い手を僕に向かって大きくふる。

あいつの知名度と比例する様に、僕の知名度も上がっていった。


何て言われてたかって?

聞かなくてもだいたい予想はつくだろ。