-バキッ-



「っ・・・」



「大丈夫か?」




南の本気の一発を食らって地面に両手をついた遥を助け起こす。



「うん。大丈夫」



血の滲んだ口元を服の袖で拭き、遥が立ち上がる。



「・・・でもアズサ、反対側にしてくれる?」



「いや、俺はもういいよ。二発分はあるだろ。ソレ」



あー。


ヤラれた。


南の奴、これを見越してわざと思いっきり殴ったんだ。


カッコつけが。