南ちゃんのクラスの出し物も実は演劇。



ところが南ちゃんは休んでて練習に参加できなかったため、急遽ただ無表情で座ってるだけで台詞のない王子様の役になっていた。



「台詞ないならいいじゃない」



私の言葉にユサさんが吹き出す。



「最後一言だけあるんだよ」


「どんな?」



「『私はあなたが好きなのです』会場のお客さんに向かってね」



あちゃー。