明君は雅ちゃんに「璃子に触るな」と殴られ、あたしは自由になった。
あたしは中条君に言った。
「もう!なんでそんなにさっきから感じが悪いの!!そんなナイフみたいにギラギラしてたら嫌われるよ!!」
一瞬、あたし以外の3人はポカンとした。
「…は?ナイフ…?」
中条君は眉をひそめ、あたしを見る。
…あれ?
なんかあたし変なこと言ったっけ?
その時後ろからブッと笑い声が聞こえた。
「あ〜もう、りこちゃん最高!」
「な、明君なに笑ってんのさッ」
なんかまたウケたみたい。
雅ちゃんも肩フルフル震えてるし…。
気づいたらぴりぴりした空気はどこかへ行っちゃって、中条君もいつのまにか椅子に座っていた。
ぎゅっと眉を寄せる。
なにさ、もうっ!
ちらっと目に映ったあの銀髪の男の子…一ノ瀬君はぼうっと窓を見つめていた。
「…?」
−バン!
突然大きな扉を開ける音がしてあたしは飛び上がった。
