「まぢで……覚えてねーの?」 真剣な顔であたしの顔を のぞきこんでくる。 そう言われてもわからないよ…。 「はあ」とため息をついて また前を向く悠弥。 「莉子さ…小さい頃迷子に なったことあるだろ?」 迷子…? そう言えばお母さんと 買い物に行く途中にはぐれちゃって あのときはたしか…。