「…何か用?」

高井田さんは威圧感のある目で僕を見つめる。

「あの、これ…」

お返しが入った手提げの紙袋を渡す。

「…ありがと」

照れているのか何だかわからないけれど、高井田さんはニコリともせず受け取った。

そしてちらっと中を見て、目を見開く。

「…これは?」

高井田さんにはお返しのハンドタオルともう一つ。

CD。

僕が昨日、吹き込んだものをPCで焼いただけのCD。

高井田さんはそれを手にとった。



「僕が君だけに作った曲だよ」

高井田さんは目を丸くして僕を見つめた。