「…はあ」

隣で真っ青になりながら掲示板を見つめているミチル。

変なため息をつかれて一瞬、焦った。

…まさか、ないとか?

俺の手が震える。

あんなに必死に勉強したけど、やっぱりミチルには厳しかったか。

中学の先生は確実に安全にいくならあと2ランク落とせ、と言っていた。

…正直、厳しい話。

受けてもボーダーライン、という事なんだから。

その瞬間、ポケットに入れていたケータイが揺れる。

泰樹からだ。

−ゆかり、合格したよ!−

本来ならミチルも高井田と一緒の高校へ行けば良かったのかもしれない。

いや、まだ結果を見ていないんだから諦めてはダメだ。

再び視線を掲示板に向けると今度は桜から。

−受かった!−

桜の場合は普通に3年で卒業するのが難しいから本当の勝負はこれからだぞー。

って、そんな場合ではない。