言ってしまう前に



離れようと




「あたしが…颯人のそばにいると颯人が不幸になるのっ…」




もう…失うのが嫌だった




「遥さんっ…ごめんなさいっ…颯人を傷付けてごめんなさいっ」




あたしは頭を下げた




「千夏が謝る必要ないだろ」




ドアの外から声がした



遥さんがドアを開けると



駿君と翼君がいた




「千夏が謝る理由はないよ」