そして、試合をそれなりの結果で終わらせ。
閉会式を終えると、俺は真っ先に医務室へ向かった。
ガラッと音がすると、中にいた人が注目してきた。
「あぁ、佐藤君。
さっきの子、もう起きてるわよ」
その言葉を聞く前に、俺の目は例の子を捉える。
バチッと目が合うと、すっとそらされる。
…………?
そのことに少し疑問を覚えるが、そこは初対面、しょうがないだろうと割り切るとその子に近づく。
「おい――。」
「…………っ」
俺の声にビクッと肩を揺らす。
少しして、綺麗にたたまれた制服をすっと差し出してきた。
いうまでも無く、それはこいつに貸した俺のものだ。
「あ、あの…ありがとうございました」
ん、といって受け取ると俺は試合前にやったように腕を引っ張り、立ち上がらせようとする。
「――っや!」
が、それはすぐに拒否される。
まさかそんな態度を取られるとは思って無かった俺は、呆然とする。
その子は立ち上がりはしたが、罰の悪そうな顔で俯いている。
あぁ、そういうこと…か。

