キーンコーンカーンコーン……。


一限目が始まるチャイムが鳴った。




「葉月、一限目なに?」


真由子は私に視線を向けて言った。




「たぶん数学」


一限目から数学とか、なんかめんどくさい。




「わかった。ありがとう」


真由子はそのまま自分の席へと戻って行った。




「……なんかやけにご機嫌だね」


やっぱり伊吹のこと朝から見たから?




ガラッ


すると伊吹が教室に入ってきた。




「おーい席着け。授業始めるぞーっ」


伊吹がそう叫ぶと、みんな黙って席に着いた。




そして普通に授業が始まった。