「っ………!!」 顔を上げると、そこには満開の桜が。 懐かしい景色を目の前に、言葉が出ない。 …わたしと先輩の、思い出の場所。 「久しぶりに来た?」 そんなわたしに、優しく声をかける先輩。 「…はい、あれから一度も来てないです」 先輩を見上げ、にこっと微笑む。すると先輩はわたしの手を引き歩き出した。