GEE  RAIN

 
「でも、コイツは
いただき。」
 
「あっ?!」


あなたは、俺の目の前で、
半分ほど残った
アイスコーヒーを飲み干し、
クズカゴに、缶を投げ捨てる。


カラン・・・


うるさい蝉のBGMの中
缶どおしが、ぶつかり
小気味よい音をたてた。


間接キスとか、そんな事
あなたは気にも留めないのか


「じゃあね。」

そうとだけ、言って。

そうだよな。
半年前まで、高校生だった
ジャリと同じ発想なんか・・・

「あ、はい。また・・・」


またしても

喉に何かがひっかかって
何かを聞くことなど
叶わなかった。