チャリのスタンドを立てて
自販機のサイダー系のボタンに
指を伸ばしかけて
隣のアイスコーヒーを選ぶ。


『わサイダー?
まだまだ、可愛いね。』

いまの部署に配属になって直ぐ
開かれた歓迎会。

グラスのビールが、
苦くて飲めなくて、
頼んでもらったサイダー

先輩の女性社員の
カラカイにもめげず

『いいんですっ。
おこちゃまですから。』

言って、グラスを
運んでいたんだけど。




見つけてしまったんだ。











その人を。
















クソほど広い、宴会場の席で










あの人を
みつけた。









高校時代から
ずっと見てた人。