*** 「―降参?」 『はっ・・・ハァ・・・』 やっと解放されたときはもう限界で。 どうにかなってしまいそうだった。 ―別れろ それと同時にあの言葉が、頭の中にリピートされて、胸が苦しくなった。 そして、ボロボロと涙が伝う 『・・・っ・・・ふぇっ・・・』 「・・・なんか、あったんだな」 『しょっ・・・翔・・・っ』 フワッと温かい体温を感じる。 翔がアタシを抱きしめてくれたんだ、と認識できたのはすぐだった。 次から次へと溢れてくる涙。 それに抵抗することなく、泣いた。