「虎君!」 やっと虎君の袖を掴めた。 怖くて顔が見れないよ。 「二度近づくなって言ったろ」 「いや!なんで怒ってるか教えてよ!」 私がそう言うと、かなり戸惑っている虎君。 いつも学校では無表情なのに今、私の目の前にいるのは顔が真っ赤な虎君。 なんで急に真っ赤に? 「別にいいんだよ、とにかく近づくな」 「いや!虎君が大好きなんだもん!」 「俺はお前を好きにはならないから」 虎君はいきなり悲しそうな顔をして私に言った。