冬が過ぎ、春が来た頃、
美音はようやく
回復して、
自宅に帰ってきた。
まだ母親の話を
する事は無いし、
聞きたくもない
ようなので、
避けている。
笑顔は少しだけ
見せるようになった。
学校はあの日から
休学している。
単位が取れないために
とうとう
留年してしまった。
龍生とは学年が違い、
美音は少しだけ
寂しかったが
仕方がないと割りきった。