『パンッ!!』
鋭い音がした。
父親が龍生の頬を
叩いたのだ。
「龍生!!」
龍生は叩かれた頬を
押さえながら
涙を流した。
「もう嫌だ…。
俺はどうしたら
いいんだよ!?」
「生きなさい。
生き抜いて生き抜いて、
生き延びなさい。
お前は美雨の
ようにはなるな。
時が経てば必ず
今の事を
笑える日が来る。
今は苦しいけれど、
一緒に歩いていこう。」
龍生はもう、
泣くしか出来なかった。