部屋に戻り、
2人はハイタッチした。
「やったな。」
「まさか許して
もらえるとは
思わなかったね。」
「あぁ。」
将来の事を考えると
不安になるが、
今の2人には関係なかった。
「ただ、心配なのは
ママの事だよ。
あたし、ムカついて
つい酷い言い方
しちゃったけど…
本当はママの事
そんなに嫌いじゃないよ。」
「あぁ。
そう言うと思ったよ。」
「いつか謝らなきゃ。」
「そうだな。」
「許してくれるといいなぁ。」
「大丈夫だよ。きっと。」
「そだね。」
この時は気づかなかった。
この事が
知らず知らずのうちに、
深く母親を
傷つけていたことに。