その時だった。
「あなたたち
何やってるの!?
離れなさい!!」
母親が帰ってきていた。
油断していた。
夢中になりすぎて、
周りの音が
聞こえなく
なっていたのだ。
美音が龍生の腕に抱きつく。
「離れなさい!!」
母親が無理矢理
美音の右手を引っ張って
2人を離そうとした。
「嫌!!離して!!」
「美音!!」
「ママなんか嫌い!!
最低!!
どっか行っちゃえ!!」
美音は走って二階へ逃げた。