「…最低!!」
初めてだったから、
余計に悲しかった。
龍生のためにと
取っておいたキスを、
こうも簡単に
奪われてしまうなんて。
美音は圭太に
ビンタを食らわせた。
「…平手かよ。
随分だな。」
「…好きなら、
何をしても良いなんて
思ってるの!?
そんなわけない!!
最低だよ…。」
美音は顔を覆って
泣き始めた。