流はこんなにも私をわかっていてくれた?
不安がっていた心。
誰にも話さなかった本心。
流は、私が思うより
ずっと私を理解していてくれた。
「俺は理沙に会いに、
よく理沙のアパートまで行ってました。
理沙は笑顔で俺を迎え入れてくれるけど、
ふとしたとき、すごく寂しそうな顔します。
それを見ると正直、
俺の家に連れて帰りたくなるほどです。
でも理沙は
俺の家には来たくない、と言います。
家には帰りたくないから、と。
まだお父さんと顔を合わせる勇気がないから、と」
なんでこんなにも私をわかってくれるの?
私ずっと隠していたのに。
私、寂しそうな顔してたの?
「それで今日、
やっとの思いで帰ってきました。
半年ぶりに。
不安もあった、
でもそれ以上に
あなたに会えるのが楽しみだった、
笑顔で迎え入れてくれる事を祈っていた、
でも、そうじゃなかった。
…理沙の気持ちが、
あなたにわかりますか?」
流の服の裾を掴む私の手を、
流がそっと離した。
そして
そのままぎゅっと私の手を握る。

