ソプラノ

―この子が陸の親戚の・・・・









泣きながら謝り続ける女の子に、あたしは優しく声をかけた。









「ねぇ、お名前なんて言うの?」







「え・・・?私、夢って言うの。」







「そう、夢ちゃんって言うのかぁ~可愛い名前だね!」






「おねぇちゃんは?」







「あたし?あたしは由希って言うの!」






「由希、お姉ちゃん」







「そう、これからは由希お姉ちゃんって呼んでね!」








あたしは夢ちゃんの頭を優しく撫でる。







夢ちゃんはニコッとあたしに微笑むと、











「由希お姉ちゃん、結婚おめでと、陸おにいちゃんも、おめでと!」









と、可愛い声で言った。










「ありがとう」








あたしと陸は、声をそろえて言った。










「じゃあ、もう戻ろっか?」









あたしは夢ちゃんの背中を押した。





「うん!」







夢ちゃんは元気よくドアを開け、廊下を走っていった。













「かわいいなぁ」



私はボソッと呟いた。










「いつか、欲しいな・・・あんな子」







陸は後ろからそう言った。








「うん・・・・」



あたしは小さく頷くと、陸を見て微笑んだ。









「さぁ、行きましょうか、お姫様?」









陸は右手を差し出す。







あたしは陸の手に自分の手を乗せ、幸せそうに笑う、あなたの隣で涙を流した。








           -END-