『ううん。それは大丈夫。
琉ちゃんの名前は書いてなかったし学校側もイタズラとして処理してくれた』



「そっか…」



俺は一気に緊張がとけた。



『でも…誰が張ったかもわかんないし、怖くて……』



穂樺は今にも泣きそうだ。


穂樺は滅多に弱音を吐いたり、俺を頼ろうとしない。



他の子よりしっかりしていて…だから今回は、すごく不安だってことぐらいすぐわかった。



「わかった。とりあえず今日は早く帰るから。ちゃんと鍵閉めとけよ」



本当は今すぐ帰りたかったが、今から大事な会議があるから抜けれない。



『うん。…仕事、頑張ってね…』



そう言って電話が切れた。



にしても…誰が……



俺は不安な気持ちを抱えながら仕事をした。