「洸。話があるんだ」


少なくとも誤解していることを解きたかった。



そして俺はあの日の真実を話だした。



小実とキスしたのは一方的だったということ。


俺にはその気が今も昔もないことなどを。



洸は時折、驚いた顔をしながら黙ってきいてくれた。













「…だから俺は穂樺を裏切っていないんだよ!」



俺は穂樺しか愛してないし、これからだってずっと…



「――話の内容はわかった。でも…俺は譲れない」



話を聞き終わって洸が口を開いた。



「兄貴が浮気してなかったことは信じる。けど…そのせいで穂樺を泣かしたのも事実だ」



洸の言葉が胸に突き刺さる。