生まれてから間もない赤ちゃんのあたしは、 壱守学園の桜の木の下に ポツンと置き去りにされていたらしい。 「あ、もしもし壱守先生?あたしです」 『あら、美桜ちゃん?もう家に着いたのよね?』 その桜が綺麗だったとかで、あたしの名前は美桜(ミオ)。 先生が付けてくれたあたしの大切な名前。 「まだなんです。さっき部活終わって、今帰ってるの」