「良く頑張ったな」


先生はソファーの手すりに腰をかけ、私の頭に手を置いた。


舞い上がるのに充分な出来事です!!!


座ったまま先生を見上げると、


「頑張ったもん」


って何とも可愛くない言葉が出てきた。




照れ隠し。




私の精一杯の言葉だった。


先生は髪の毛をクシャクシャにしてから


「ご褒美、何が良いか考えとけよ」


そう言うと、帰り支度をし始めた。


優しい先生の目に、破裂しそうな私の心臓……



先生が格好良すぎて、



心臓がいくつ有っても足りないよ。



ボーっとしながらニヤつく私に、


『新庄、大丈夫か?!』


って言われ現実に逆戻りした。



マジ恥ずかしい…



当分、妄想はお預けしなきゃと誓ったんだ。