次々と採点している先生の手が止まったかと思うと、ニヤリと笑いながら私の方を振り返った。


「さて、始めるかな」


そう言うと又、机に向かって採点を開始した。


私のドキドキが、今ピークに達してます!!!


そんな私に構わず、サラサラっと採点を続ける先生。

そんな先生の横顔を、祈る様にして見ていた。


私の答案用紙の採点が終わると、私を見ずに残りを採点した。



点数……悪かったのかな?



無言の先生に半分諦めかかる私。



きっと、良くないから無言なんだ。



私の思考はどんどん悪い方向に向いていくんだ。



絶望的な気持ちで大きなため息をついた。


同時に先生が採点を終えて伸びをした。



2人の声が重なり、私達は顔を見合わせた。


「お前、ため息つくと幸せが逃げるんだぞ」


そう言われた私は、思い切り息を吸い込んだ。


先生の笑い声が部屋中に響き渡った。


何で笑われてるかわからず、キョトンとしていると先生が椅子から立ち上がり私の側まで来た。


一気に鼓動が早くなった。