「帰ろう」

そう言うと、私達は鞄を持って下に降りた。

げた箱には柚子も居て、3人で帰る事にしたんだ。

外は冬本番になりかけているのか、かなり冷え込んでいる。


マフラーをグルグル巻いてから校門まで歩いた所で……



あれっ?!



携帯が無い。



ヤバいなぁ~~
どこに置いてきたんだろう?


私がポケットやら鞄を弄っていると


「純那どうしたの?」


「携帯が…無い」


「マジ?鳴らそうか?」


心配して自分の携帯を持ちながら、柚子が言ってくれた。

私は深く溜め息を付くと、ほとほと自分のマヌケさに呆れかえってしまった。


「ありがとう。多分、教室だわ」


多分、さっき篠の口を塞いで行った時に落ちちゃったんだろうな……


私は2人に先に言っててもらい、また教室に逆戻りした。