教室に着いた私は、柚子と篠を見つけた瞬間駆け出していた。

2人に抱きついた瞬間、我慢していた涙が溢れ出していた。


「おはよう、純那…ってどうしたの?!」

私が泣いて居るのを見て、慌てる2人。

そうだよね。

来てそうそう、いきなり泣いて居るんだから驚くのも無理はない。

「ごめ…んヒック…かなしック…くて…」

もう、涙でぐしょぐしょになる顔。

だって柚子は大学生だし、篠なんか明日からアメリカにバレエ留学するんだから当分会えなくなるんだよ。


毎日会っていたのに……

当たり前の様に会っていたのに……

明日から、いきなり解散するの。


そんなの、悲しいに決まってる。


「バカ純那。早いわよ」

口ではそう言う篠だけど、瞳からは大粒の涙が頬を伝っていた。

柚子も私の背中をさすりながら、涙を我慢している。

私達は、3人で手を取り合って泣いた。

周りの目なんか関係なく、感情を露わにして涙を流していたんだ。