先生が辞めさせられちゃうなんて、考えられないよ。

先生は、ずっと先生で居て貰いたい。


「とりあえず麗香嬢のクラスの子に、麗香嬢の生活サイクルを聞いてみるわ」

「ありがとう。もうすぐ卒業なのに、何でかなぁ~~」

完全凹み状態の私に

「もうすぐ卒業だから、良かったじゃない。とりあえず、マサキングに話しとこう」

そう言うと、私達は放課後まで図書室でサボる事にした。


受験勉強であんまり話せなかったから、久しぶりにゆっくり話せた。


今後の事とか

聡史との事とか

受験の事とか……


「純那が羨ましい」


そう呟いていた柚子は、珍しく弱気だった。

「なんで?」

私が柚子に勝っているのは、寝たら悩み事を忘れれる事位なんだけどな。

「私、純那とマサキングみたいな関係になりたい……」


私と先生みたいな関係?


「えー大変だよ。障害ばっかりだし」

苦笑いしながら答える私に

「だから、お互いを思いやる関係なんだろうね」

って。
何だかいつもと違う柚子に、私は一色先生との事とかを話した。