「新庄先輩、真咲先生と付き合って居るんですか?」

あまりにも単刀直入に言ってくるもんだから、一瞬固まってしまった。


あの日から半年と言う月日が経ち、もちろん私は風邪も治っていた。

真咲先生とは、相変わらず先生の家に行ったり私の家に来たりと、順調に交際を続けていた。

むしろ、好きと言う気持ちが日に日に大きくなり、より絆が深まっていた私達。


そこで、いきなりの不意打ち攻撃。

私達の目の前に居るのは、2年生の西村 麗香《にしむら れいか》。

小柄だけど、気の強そうな感じの子だ。

わざわざ、2年生の子が3年生の教室まで押しかけて来るなんて、相当度胸が有るのは確かだよね。

周りにあまり人が居ないから良かったものの、こんな所でそんな質問しないで欲しいよ。

私は当たり障り無く

「えっ?付き合ってないけど……なんで?」

「本当ですか?私、見たんです。真咲先生の家に入って行く所を!!」


頭が真っ白になった。


いつだろう……
確かに最近行ったけど、いつも帽子を深く被って行くから顔は分からないはず。

カマかけられてるの?!