私は考えてみたものの上手い言葉が思い浮かばなくて、


「友達から…とか…」


って言ったら

「俺は高校生か!!お前、相手に気を持たせてどうするんだよ。

少し傷付く位の事を言って諦めさせるのが、俺からの精一杯の優しさなんだよ」

そう言った先生は、少し切ない顔をしていた。


もしかしたら、先生が言っている方が本当の優しさなんだって思った。


「先生も色々と大変なんだね」


私は先生を見上げて言った。


「ああ、大変だぞ。特に新庄みたいな生徒が居ると気が気じゃない。」


先生は笑いながら私の頭をクシャクシャっと撫でた。


意外と良い先生なのかもしれない。


「それより、昨日居残りサボっただろ?」


ヤバい、すっかり忘れてた!!!


「あっ、いや…これから……」


私がしどろもどろになっていると


「赤点になっても知らないぞ」


って言うから、「ひどい!!」って先生の肩をバシバシ叩いていた。

先生はまたもや簡単に腕を掴んで、私の攻撃をかわしたんだ。