「うそよ」

私は動揺する自分を落ち着かせるように、拳を握り締めながら呟いた。

違うという確証が欲しかった。


だって、真咲先生のお友達なんでしょ?


そんな人がこういう事をしてるなんて、信じたく無かったんだ。

私は、きっとプリントさえ見つかれば疑惑も晴れるし、思い違いだって笑えると思ったの。


だから、少し躊躇したけど机の引き出しを開けてみようかと思った。

もちろん、悪いとは思ったけど私もかなり動揺していたんだと思う。


違って欲しい。


その一心で、一番上の引き出しを開けた。

『鍵が掛かっていて』

そう、半分思っていた。

そんな願いも虚しく、簡単に引き出しは開いてしまった。


その瞬間



息をのんだ。



開けなければ良かった……



知らなければ良かった……



そう、私が見たのは
【大小様々な文字の切り抜き達】と
【見覚えがある作りかけの脅迫状】だった。


信じられない。


私はその手紙を手に取った。