『愛してる』


って言葉が、聞きなれなくて……でも、すごく嬉しかった。


『好き』


より、何倍も重みがある言葉。

そんな魔法の言葉を、サラッと言ってしまう先生は


やっぱり大人だ。


私は先生の温もりを感じつつ、返事の変わりに先生を強く抱きしめ返した。




好きと不安は紙一重で




2つは比例している。



こんなにも幸せで



こんなにも愛していて



こんなにも近くに居てくれるのに



不安が私を包み込もうと迫ってくる。



でも、先生はそれも分かってて私に手を差し伸べてくれているんだね。


私はそんな幸せに浸っていた。


先生の胸の中で
先生の匂いに包まれて
愛する事を知り、喜びに酔いしれていた。



それは、まだまだ不安の序曲という事は、今知る由も無く。




そう、好きと不安は比例するから……