もうっ!!

「先生は向こうに言って休んでて!!」

そう言いながら先生を台所から追い出す。


捨てられた子犬みたいな目で私を見ながら

「純那の意地悪ぅぅぅ」

そう言いながら渋々ソファーに座る先生。


……なんか、悪い事しちゃったかな?

でも、かなり可愛いかったかも。

ニヤニヤしながら、ササッとお料理開始。


30分位してひと通り出来上がり、テーブルに運んだ。

「先生で来たよ~~」

私が呼ぶと、何だか私を見つめながら歩いてきた。


「何か、奥さんみたい」


って、嬉しそうな先生。

お…奥さんって!!
かなり恥ずかしいんだけど…

そんな事はお構いなしの先生。

ザ・マイペース人間だわ。


先生はテーブルを見ると、驚いた顔で

「これ、全部作ったの?!」

私は台所からお箸を持ってきながら

「ん?うん、そうだけど…嫌いな感じ?」

そう言えば嫌いな物とか聞かなかったし…
不安げな表情で先生を見上げると


「すげぇ~~!!!」


って目をキラキラさせながら言った。


良かった。


ちょっと、ドキドキしちゃったじゃんね!


私達は席についてから
『いただきます』をした。


先生ったら、

「美味しい」

って言いながら沢山食べてくれるから、すごく嬉しかったよ。

そういえば、誰かに作ったりする事ってなかなか無いもんな。


そんな事を思いながら、笑顔で先生の食べっぷりを見ていた。