その日から、私の心にはポッカリと穴が開いてしまっていた。


バイトでもお家でも明るく振舞った。


でも、どう頑張っても無理なんだ。


1人になると、泣いてしまいそうになる。

だから、わざと忙しくした。

そんなに頑張ってバイトをする必要も無いのに、毎日のようにバイトに行ってみた。


でもね、さゆりさんにもお母さんにも見透かされていたみたい。


そんな私を、何にも言わずに見守っていてくれる事がもの凄く嬉しくて、涙を見せない様にしていた。


でもね、明日は学校が始まるんだ。



先生の顔を見ても泣かない自信は


無い。


会わない様にしないと……


でも、心のどこかではまだ会いたくて……
ちょっとでも良いから顔を見たくて……

あの日の事が、夢であって欲しいと願っていた。



明日が恐い。


机の上のミルキーを見ながら、泣きそうになる心を抑えた。


仕方が無いんだ。


私は、窓を少し開けて空を見上げた。

空には星達がキラキラと輝いている。


私は空に向かって、


『泣きません様に…』


そうお願いした。


窓を閉じてベッドに潜り込んだ。



きっと、叶うはず。


何の根拠も無いけど、そんな気がしたんだ。


私は、いつの間にか眠りについていた。