「どうしたの、篠」


純那が後ろから抱きついてくる。

純那は同級生であり、親友。


馬鹿でおっちょこちょいなんだけど、ほっとけないんだよね。


「純那が、どうしたら頭が良くなるかって悩んでいたの」


そういった私に、


「ひどーーーいっ」


って頬を膨らましてくる。

可愛いな、純那は。

女の子って感じで、女の私が抱き締めたくなるんだから男の子は堪んないんだろうな。


窓から一点を見つめる純那。

そう、その先にはうちのクラスの担任が男子とサッカーしていた。


「また、ストーカーしてるの?」


「ス…ストーカーって!!!」


顔を赤らめながらも、ずっと目線は真咲先生を追いかけているのが分かる。


そう、純那は真咲先生がすきなのだ。


「まだ告白していないの?」


ちょっとイライラして聞いてみると


「しょうがないでしょ~~困らせたくないんだから」


そんな事を言っていた。

いつもそう、純那はいつも人の事を先に考えるんだもん。



私は、純那に聞いてみた。



「私が学校を辞めたら悲しい?」



って。