今から慌てて用意したって、2限目の授業に間に合うはずもないのだけど。 だけどこうして家にひとりでいたなら、今日こそ私は“どうにか”なってしまうだろう。 泣き腫らした目を擦らぬように、キャンパスに似合う軽目のアイメイク。 ニットベレーで乱れた髪を隠し、 ドイツ語のテキストをバッグから取り出したら… ――…と 携帯電話に手を伸ばした私の目に飛び込む、残された不在着信履歴。 「………あ…」 それはきっと、これから始まる “新しい私”の――… 【失恋メランコリ 終 】 2010.3.