一応、挨拶しといた。
一応ね?



「おぇっ、気持ち悪っ!
お前が俺に挨拶するなんて……今日は雨だな」



その驚いた顔……
……うぜっ


「っ……早く行け!!」



思いっきり背中を叩いてやった!

ふんだ!!



めちゃくちゃ機嫌の悪くなったお兄ちゃんを、部屋から追い出した。


とっとと行け!




けど……


リハーサル……

ちょっと見たかったなぁ……



ゴロンとベッドに寝転んだ私は、静かに寝息を立て始めた……




……そうして私は、大人しく家で過ごしてた。



んだけど……




夕方の6時を回った時。


うっわ、マジで雨降ってるよ……



半日寝てた(汗)私は、

フラフラとリビングに行って窓から外を眺めると

ちょっと強めの雨が降っていた。



くっそ……
絶対ウザ兄のやつ、

『お前のせいで雨降ったんだ』

とか帰ってきたら言うんだろうな……



そんな事を考えてると

その時



~♪~♪


その辺に置いていた携帯の着信が鳴った。


誰だろ?

そう思いつつ電話に出ると



「はい?」


『あっ、音遠ちゃん?
今マンションだよね?』