「ふぅ…。相変わらず熱気がスゴイなぁ」

パタパタと手で自分を扇ぐ。

が、駐車場で彼を見つけた。

店内で騒いでいた彼を。

カッコ良いバイクにまたがって、じっと手元を見ている。

手元には、お店の特典のカードがある。

歩いて角度を変えると、サブキャラのカードだと分かった。

なので気配を消して、彼の側に寄った。

「―それじゃ、不満なの?」

「えっ!?」

彼はぎょっとして、振り返った。

私は構わず、カードを指さした。

「欲しかったのは、何?」