「店長、入ってもらってスミマセン。レジに戻ります」

「ああ、手伝うよ。ところで里桜ちゃん、そろそろ部外者は出ていってくれないと、大変なことになるよ」

ハッと思い出す。

今までレジに来れなかった分、客がこっちに来るだろうことを。

「すっすみません!」

慌てながらも、そっとレジから出た。

「まっ、里桜ちゃんなら、安全だけどな。付き合い長いし」

「でも部外者には変わりないですから。それじゃ桃枝先輩、ありがとうございました!」

「はい、また」

「あっ、後でメールします!」

「分かりました。待っていますよ」

先輩と店長の笑顔を背に、私は店を出た。