「間違えたね。僕の勝手な希望です」

「桂木ぃ~」

思いっきり怨念を込めて、桂木を睨み付けた。

「じゃ、お邪魔しちゃ悪いわね。ねぇ、里桜。今晩電話して良い?」

「うっうん」

「じゃあね!」

彼女は笑顔で手を振り、去って行った。

その後、無言で桂木と映画館に入り、席に座った。

「あっ、何か食べる?」

「キャラメルと塩のポップコーンとオレンジジュース」

「はいはい。ちょっと待ってて」

「私も行くわ。パンフとかグッヅ欲しいし」

カバンを置いて、財布とケータイだけ手に持って、売店へ向かった。