「里桜のお友達?」

「はい! 里桜はあたしの恩人なんです!」

ぎくっ。

彼女は握り拳を作り、目をキラキラさせた。

「里桜、ヤク漬けでボロボロだったあたしを立ち直らせてくれたんです! 里桜がいなきゃ、あたし、きっと病院送りだった」

「おっ大袈裟な…。それよりもうちょっと声低めて。周囲の視線がイタイ」

「あっ、ゴメン!」

彼女は口を手で塞いだ。

しかし意味ありげな視線を私と桂木に向ける。

「ちなみに二人は…」

「恋人です」

「古馴染みだっ! 勝手に関係を捏造すなっ!」