「自転車あるからヘーキ。今日はどうもね」

「こちらこそ、ご馳走様」

電車の中に荷物を入れ、柊とはそこで別れた。

動き出す電車の中で、柊のことを思う。

別に恋愛感情は無い。

けどとても付き合いやすい。

お互い本が好きだし、何でもサバサバ言い合える。

だけど…まさか柊まで『REN』に興味を持つとは、な。

それに文庫化運動って…。

帰ってから、パソコンで調べてみなければ。